ある年の2月、北海道・札幌市に講演会講師に呼ばれました。
ちょうど「札幌雪まつり」と日程が重なっていたため、講演が終わった後「雪まつり」を見に行くことを楽しみにしていました。
講演会の3日前、小雨の降る中、友人達とサッカーをしていたのですが、その日の夜悪寒と共にのどの痛みが出てきたのです。
私は風邪をひいた場合、必ず初めに喉が痛くなるのが合図なので、この時も『もしかしたら』と嫌な感じがしました。
そして翌日目を覚ますと悪い予感はズバリ的中し、喉が強烈に痛いのです。
やがて時間が経つほどにゾクゾクし始め、夕方には立っていられなくなったのです。
体温計で熱を測るとなんと41.2度。夜には意識が朦朧としてきました。
翌日昼には自宅を出発し飛行機で講演会前日に札幌に入る予定になっておりましたが、『これは無理だ・・・』と直感しました。
私は今まで講師をキャンセルしたことは一度もありませんが、この時ばかりは半分諦めかけました。
熱を下げる努力を色々としましたが、出発当日の朝になっても熱は下がらず、声も満足に出ない状態になったのです。
しかし、個人的理由でキャンセルすることはできないと思い、飛行機で行くことをやめ、急遽寝台列車で寝て行くことにしました。
幸い寝台の切符が取れましたので、もし半日寝台車で寝て行って、講演会当日朝札幌に着いた時点で熱が下がっておらず、声が出なければ主催者には本当に申し訳ないのですが、キャンセルも止むを得ないと考えました(※講師の代役がいない講演会でしたので)。
上野発の寝台列車にやっとの思いで乗り込み、席に着くと同時に深い眠りに落ちました。
そして翌日朝の6時頃に目が覚めました。
14時間も寝続けたお陰でしょうか、熱が下がっていたのです。
体温計で測ると36.8度、まだ熱はあるものの、立つことができ声も出ましたので、正直ホッとしました。
『これで講演ができる!』そしてなんとか無事に講師をつとめることができました。
しかし、講演会が終わると再び体調を崩しホテルに直行、結局楽しみにしていた「雪まつり」は見に行くことは叶いませんでした・・・。(その後いまだに「札幌雪まつり」には行く機会に恵まれていません。トホホ・・・)
〈体調管理についての私見〉
医学的な専門知識はありませんが、「病は気から」は真実ではないでしょうか。
私自身数多く講師をしてきて体調を崩して講師ができなくなりそうになったのは、前述の北海道での講演会だけです。
この時は、日本全国50ヵ所をまわっての講演会が、あと2、3回で終わるという頃のことで、おそらく気が緩んでいたのでしょう。
皆さんも経験があると思いますが、仕事が休みになると風邪をひいたりするものです。
仕事が忙しい時などは気が張っているせいでしょう、風邪はあまりひかないものです。
1年を通してベストの体調をキープするのは難しいものですが、心がけひとつである程度コントロールできるのも事実ではないでしょうか。 |