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調和の方法を発見する 俵萌子(評論家)

おめでとうございます。
と申し上げましたが、ほんとうは私、結婚がおめでたいのか、おめでたくないのか、まだよくわかっていないのです。

むしろ、これから始まるであろう、お二人の努力と忍耐の生活を考えますと、大変だなあという気持ちが先立ちます。
いや、だからこそ、私たちは”おめでとう”という言葉で若いお二人のスタートを景気づけるのかも知れません。

結婚の難しさは、お手本がないというところにあると思います。
どんなに家庭円満の秘訣を、先輩から教えてもらったところで、それがそのまま自分たちの役に立つということはありません。

亭主関白がいいの、かかあ天下がいいのと申しましても、関白にむかない男もいれば、かかあ天下を不幸だと思う女性もいる。

夫のかげにかくれて幸せだと思う妻もいれば、自分の人生を主体的に生きなければ不幸だと思う女性もいます。
むしろ結婚の不幸の原因は、先輩たちのいいぐさを真に受けて、結婚とはかくあらねばならぬと思い込むことから起こることが多いのです。

それよりは、自分自身、そして相手をよく知ることこそ大切だと思います。
新婚の1、2年は、一時的な情熱に幻惑されて、自分自身も相手も見失うことができますが、そう長く幻惑状態が続いてくれるものではありません。

なにしろ、最近の結婚生活は長いのです。昔、日本人の結婚生活は、平均してわずか20年とちょっとでした。今は倍増して40年余りです。

どんなに忍耐強い人でも、40何年も自分を欺いては生きていけません。もし結婚生活を幸せに、そして長もちさせようと思えば、自分と相手をいかにして伸び伸びと、欺かずに生かしていくかということを考えるべきでしょう。

それには、自分と相手をよく知り、それにあわせた調和の方法を発見することだと思います。
その結果が、夫唱婦随であろうと、婦唱夫随であろうと、共働きであろうと、内助の功であろうと、何だってかまわないと思います。ミニスカートであろうと、パンタロンであろうと、ホットパンツであろうと、自分にとってそれが似合い、快適であれば何でもいいのと同じことです。

私は夫婦は一心同体だなどというマヤカシを信じません。
二心二体の夫婦を、二心二体のまま、どう調和させていくかということこそ、結婚の難しさであり、同時に面白さでもあると思います。

以上は、結婚についての、私の感想であり心がけでございます。
お説教ではございません。念のため。

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