▲銀閣寺(京都府)
『お寺が最も多い県はどこ?』と聞かれたら、多くの人が『京都!』と答えるのではないでしょうか。
日本の寺院の数はとても多く、北は稚内市にある「天徳寺」から南は竹冨島にある「喜宝院」まで、寺院の総数は約7万7000もあると言われています。
中でもイメージ的には京都府や奈良県が多くありそうに思いますが、実は寺院が最も多い県は「愛知県」なのです。
2011年に文化庁が実施した調査「宗教統計調査」によると、寺院が最も多い愛知県で4605という結果でした。
では、京都府はどうでしょうか?
2〜5位は以下の結果になっています。
2位:大阪 3394
3位:兵庫 3284
4位:滋賀 3215
5位:京都 3084
京都府は5位という意外な結果でした。
では何故愛知県に寺院が数多く存在するのか?
それは、愛知県はその昔、尾張国や三河国でしたが、浄土真宗が農民に篤く信仰されていた土地で、当然浄土真宗の寺院が多く建てられるようになりました。
また、城下町が多くあり、武家に信仰されていた禅宗系寺院も多く、結果的に今現在も数多く寺院があることになっています。
現在の愛知県は、浄土真宗系と曹洞宗系の寺院が多い他、天台宗や日蓮宗の寺院も多くあります。
また人口も関係していると言われています。
尾張国と三河国の人口は、明治初期で全国3位の人口があり、江戸幕府は民を寺に登録させ管理したこともあり、管理するための寺院が自然に増えていった背景もあると言われています。
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