スピーチに板書はつきもの。
うなぎに山椒、アイスクリームにウエハース、スピーチに板書、相性がピッタリです。
優れた講師は実にうまく板書を活用します。
たまに板書をまったくしない講師をみかけますが、『もったいないなあ』と感じます。
優れた講師は”間”の取り方が絶妙です。
それは話そのものの間も勿論ですが、「板書をする」という動作は単に板書した内容そのものの意味だけではなく、スピーチそのものの”間”を取ることにもなるのです。
ですから、板書の仕方一つで、スピーチの内容をより充実させたり、スピーチに深みを与えたりできるのです。
板書と一言で言いますが、ここでいう板書は”書く”という行為だけではなく、”貼る”ということも含めます。
事前に用意しておいた資料などを貼って説明することも可能です。
ただし、この場合は会場が小さいことが絶対条件ですが。
さて、それではいつでも板書は効果的かというとそうとも言えません。
やり方を間違えると逆効果になることもあるのです。
細かなテクニックは次項で詳しく述べますが、板書がヘタだと眠気を誘発することがあるのです。
話をしている中で板書に移行するとき、そこに空白の時間が生じます。
それがプラスに働くと”間”になりますが、マイナスに働くと”間延び”になってしまいます。
具体的に言うと、キレイに書こうと意識するあまり、ゆっくり丁寧にそれも無言で書いていますと、これを2〜3回繰り返すと間違いなく聴講者は寝ます。
それも長い文章でしたら1回目でアウトです。ですから板書の基本的な大前提として、
「板書は拙書に限る」です。
多少字が汚くても、読める程度ならOKです。
とにかく素早く、それが大切です。
(勿論、早くてキレイなら100点満点です) |