初めから笑わそうと仕込んだネタではなく、スピーチ中に何気なく言ったことで笑いが起こる場合があります。
これからご紹介する内容もそのパターンで、それ以降のスピーチでも頻繁に使った実例です。
あるセミナーで、「カリスマ性」について話をしている中で、流れで口をついて出たものです。
『よく「あの人はオーラがある」という言い方をしますよね。
では「オーラ」とはいったいなんでしょうか?
一言で言えば、目には見えないその人自身から出ているエネルギーのことです。
何かの分野で名声を得ている人などから発せられる独特な雰囲気です。
このオーラは古来より様々な形で表現されていることをご存じでしょうか?
例えば、仏像。
お寺に行くと仏像がありますが、よく見ると仏像の後ろに丸い形をした背景があります。
(注:そう言いながら仏像の絵を描くか、仏像の画像を見せます)
これ、なにかご存じですか?
イスの背もたれではありません(笑い)
これは「後光が差す」の後光、または光芒、光背とも言います。
観音様の光り輝くオーラを表現しているのです。
西洋でもあります。
皆さん、天使を思い浮かべて下さい。
思い浮かべましたか?
天使の頭の上に何か乗っていますよね?
そうです。「天使の輪」です。
(注:そう言いながら天使の絵を描くか、天使の画像を見せます)
よく勘違いしている人がいますが、死んだ人には頭に輪っかがつくと思っていませんでしたか?(笑い)
よくマンガなどでそういうように描かれますよね。
ですが本当はそうではないのです。
あの輪は、天使の光り輝くオーラを表現しているのです。
ですから、キリストのような位が高い人の輪のほうが大きく描かれます。
ハイッ。ということで、ちょっと話が横道にそれました・・・』
▲仏像の後光・光芒・光背
▲天使の輪
正直言って、こんなことで笑いが起こるとは思っていませんでした。
ですが、これに味を占めて、このセミナー以降「カリスマ性→オーラ→仏像・天使」、この流れの話で笑いを取れるようになりました。
講師、聴講者共にリラックスしている状態であれば、ちょっと気が利いたことをテンポよく話せば、結構笑いが起こるものです。
先述の実例のように、スピーチ中に何気なく言った言葉に笑いが起こった場合、そのフレーズを覚えておき、次回以降に意識的に使ってみるのです。
その繰り返しにより、笑わせることができるネタが増えていきますし、段々と人を笑わせる呼吸というか、ポイントを自分のものにすることができます。 |